2023-12-26 農学部生物生産学科 桂圭佑研究室「ボリビアでのキヌアの持続的な栽培技術の開発に向けて 1」
#ハッケンコウケンサポーターNo_47
ボリビアのウユニ塩湖に来たワン!
農学部生物生産学科の桂圭佑准教授の研究室が、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の一環で長い間ウユニ塩湖周辺で研究活動を行っていて、今回一緒に連れてきてもらったワン。
ウユニ塩湖は絶景として知られているけれど、標高が3600~4000mで夜はとても寒く、年間降水量は200mm程度ととっても乾燥していて、しかも植物の生育を邪魔するほどの塩類土壌が広がっているんだワン。だから写真2枚目のようにどこに行っても荒涼とした景色が広がっているワン。
そんな過酷な環境のウユニ塩湖周辺にも昔から人は住んでいて、農業を営んできたんだワン。ただし、栽培できる作物はキヌア、飼育できる家畜はラクダの仲間のリャマだけ!
3枚目のキヌアは、スーパーフードとして近年日本でも注目されているけれど、実はその高い栄養学的価値以外にも、過酷な環境で生き延びられるという、とても不思議な力を持っているんだワン。
桂圭佑研究室では、この過酷な環境での持続的な農業技術の開発に関する研究や、キヌアの不思議な力を紐解く研究を進めているんだワン!!
近年、世界中のいたるところで地球環境変動の問題が農業生産に様々な影響を及ぼしているけれど、ここウユニも例外ではないワン。
ただでさえ過酷な環境、例年より少し寒くなったり、雨が少なかったりするだけで、この地域の農業は致命的な被害を受けるんだワン。ここ3年は記録的な干ばつに襲われていて、多くの農家がキヌア栽培をあきらめざるを得なくなっているワン。
5枚目は今回調査した圃場(畑)。干ばつのために初期生育が悪くなり、強風で多くのキヌアが砂に埋もれて枯死していたワン。
今回は桂圭佑研究室の学生さんも、農工大の海外渡航支援を受けて現地に3か月ほど滞在していたワン。農工大にはこのような学生さんのための海外渡航支援のプログラムがいろいろあるんだワン。
滞在中には、これまで集めたいろいろな種類のキヌアやその近縁種を、写真6、7枚目のPROINPA財団の試験圃場で栽培して、有用な形質の調査をしていたワン。ここの試験圃場の標高はなんと3880m!頭がくらくらするワン。
採取した植物サンプルは、サンアンドレス大学の研究室で現地の先生や学生さんたちと一緒にDNAを抽出したり、様々な化学成分の分析を進めるんだワン。
研究室のみんなは大変そうだけど充実した毎日を過ごしているワン!
次回は2024年3月、キヌアの収穫期にまたウユニに連れて行ってもらう予定だワン!
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