2021-09-03 農学部応用生物科学科 井上真紀研究室「昆虫と他の生き物の生物間相互作用」
ハッケンの下に#イモムシ が隠れようとしているワン!
これは、#チャハマキ の幼虫。
昆虫とその他の生き物の生物間相互作用と共進化 に関する研究をしている#農学部 #応用生物科学科 の井上真紀准教授の研究室で飼われているワン。
チャハマキは、お茶の厄介者。
ハッケンの緑色が、お茶の葉っぱに見えたのかワン?
井上先生のグループでは、共生微生物による宿主操作の研究で、チャハマキを扱っているワン。
チャハマキに感染する「スピロプラズマ」や「ボルバキア」という細菌は、「オス殺し」をすることが知られているワン。
「オス殺し」、なんだか物騒な言葉だワン。
スピロプラズマやボルバキアは、ヒトのミトコンドリアと同じように、メスから子へと受け継がれるワン。
チャハマキの種が残るには、オスも必要だけど、細菌たちにとっては、メスがたくさん増えることが、繁栄につながるワン。
細菌たちが、チャハマキに感染すると、メスの成長を良くしたり、オスを卵から生まれる前の胚の時に死なせてしまったりするワン。
チャハマキには、これらの細菌のほかにも、オスが幼虫の時に死なせてしまうウイルスも感染するワン。
チャハマキのオスたち、なかなか大変だワン。
共生微生物が宿主の生き物を操るなんて、ちょっと怖いけど、人の役に立つ形で実用化されているものもあるワン。
たとえば、東南アジアでは、デングウイルスの増殖をおさえるボルバキアを感染させた蚊を放すことで、デングウイルスの感染を減らす取り組みにも応用されているそうだワン。
宿主にあわせて増えたり減ったりするウイルスもいるワン。
たとえば、写真2枚目のマイマイガに感染するウイルス。
マイマイガは、約10年周期で大発生し、世界的な森林、果樹などの害虫として有名だワン。
大発生すると、幼虫に葉っぱが食害されたり、大量の成虫が夜の街灯に集まったりするけど、しばらくすると病気がまん延して、終息するんだワン。
最近では、2019年に山梨や長野で大発生し、2020年や今年、ウイルスが流行したワン。
マイマイガが少ないときは、土の中でウイルスが待機しているんだワン。
写真のマイマイガは、どのくらい葉っぱを食べているか調べるために飼われているもの。
キャンパス内の葉っぱを収穫してきて、食べた面積を調べてるワン。
いろんな葉っぱを食べるけど、固いものより、柔らかいものの方がよく食べるそうだワン。
お顔の黒いハの字が、困った顔に見えるけど、これは目じゃなくて模様。
長い毛が柔らかいのは、脱皮したての時だけで、結構ちくちくしているワン。
大きくなった幼虫に毒はないそうだけど、触らない方がいいワン。
写真の幼虫はオレンジっぽいけど、黄色っぽい幼虫もいて、よく見ると個性があるワン。
これは、1月半くらいの幼虫。
あと10日くらいで、さなぎになるワン。
虫と共生微生物に関する研究だけじゃなくて、虫と虫の関係についての研究も見せてもらったワン。
写真3枚目、4枚目は、マルハナバチ。
丸っこいハチたちが、砂糖水を飲んで、巣の中にはちみつを集めているワン。
ハチたちにとって巣は、はちみつを貯めたり、幼虫を育てたりするとっても大事な場所。
でも、そのハチの巣を食べちゃう虫がいるワン。
それが写真5枚目のハチノスツヅリガという小さな蛾。
これは成虫だワン。
ハチノスツヅリガは、こっそりハチの巣に卵を産んで、孵化した幼虫は、ハチの巣を食べて、大きくなるワン。
養蜂の害虫だけど、実は幼虫は釣りのエサのミルワームとしても使われていて、人工飼料でも育てることができるワン。
井上先生の研究室では、ハチノスツヅリガがどんなものを好むかを調べていて、写真のハチノスツヅリガが育った飼育箱には、小麦粉とはちみつや花粉を混ぜたものがエサとして入れられていたワン。
来週はゾウムシを紹介するワン!
#ハッケンコウケンの研究探訪 #虫 #昆虫
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