2020年度TAMAGO採択課題
将来の地球環境に適応した次世代イネ品種スマート育種研究基盤の構築
研究代表者: 大川泰一郎 教授
(農学研究院?生物生産科学部門)
「次世代イネ品種スマート育種研究チーム」
イネ、コムギなどの作物は、これまで化学肥料や農薬の多投入に適した品種が育成されてきましたが、温暖化、スーパー台風などの地球環境の変動と環境保全型農業とに適した品種はまだ育成されていません。本研究では、将来の地球環境に適した次世代型イネ品種を、倒伏?冠水?干ばつなどストレス抵抗性、根の養分利用効率、共生する微生物群集などのビックデータ、イネゲノムデータをもとにスマート育種する基盤を、世界に先駆けて構築することを目指します。本学はイネのゲノム育種、資源循環型作物生産、情報工学で多くの研究成果を有しています。世界、アジアの食料問題、日本の食料自給率向上に貢献する食用品種、付加価値の高い酒米品種などを産学連携で開発、社会実装したいと考えています。
「次世代イネ品種スマート育種研究チーム」メンバー
大川 泰一郎 | 教授 | 農学研究院 生物生産科学部門 |
山田 哲也 | 教授 | 農学研究院 生物生産科学部門 |
岡崎 伸 | 教授 | 農学研究院 国際環境農学部門 |
桂 圭佑 | 准教授 | 農学研究院 国際環境農学部門 |
清水 郁子 | 准教授 | 工学研究院 先端情報科学部門 |
One Health実現のための人と動物の対話的関係学
研究代表者: 新村 毅 准教授
(農学研究院?生物生産科学部門)
「One Health研究チーム」
本研究チームは、動物の健康(アニマルウェルフェア)を確保することで、人と地球の健康を実現することをビジョンとし、農工大らしいOne Healthの形を創造することを目指します。その実現のため、人と動物の関係性の過去?現在?未来を明らかにして行きます。すなわち、①なぜ動物は人類に近づき、共生するようになったのか?という家畜化の起源を、家畜化品種と祖先種の全ゲノム解析により紐解くと共に、②家畜の快適性を確保することで、なぜ畜産物の質が向上するのか?という問いを、多臓器と畜産物の統合オミクス解析により明らかにし、さらに、③動物の情動を把握し制御するAnimal Computer Interaction技術を開発することで「動物との会話」を実現します。これらのコンセプトと技術を、様々な動物に適用して行くことで、人と動物が共生する対話的で持続可能な社会の創生を目指します。
「One Health研究チーム」メンバー
新村 毅 | 准教授 | 農学研究院 生物生産科学部門 |
藤波 香織 | 教授 | 工学研究院 先端情報科学部門 |
堀田 政二 | 准教授 | 工学研究院 先端情報科学部門 |
藤田 桂英 | 准教授 | 工学研究院 先端情報科学部門 |
Lief Andersson | スーパー教授 | グローバルイノベーション研究院 |
環境にやさしい地元産の材料と持続可能なAIを用いた生涯の仲間ロボットの開発
研究代表者: VENTURE Gentiane 教授
(工学研究院?先端機械システム部門)
「カミロボチーム」
生涯使える製品は、通常、金属、革、綿、ウール、木材、その他の有機材料などの高品質?高耐久な材料で作られています。しかし、ロボットを作るための材料で、リサイクル可能で、生分解性があり、再生可能資源を利用できるものはほとんどありません。ロボットに適用できる強度を持つ環境にやさしい紙材料を作る必要があります。このプロジェクトは、現地産の素材と持続可能なAIをベースに、生涯コンパニオンロボットを構築することを目的としています。この研究プロジェクトは、生涯のパートナーとなり、環境への影響を軽減するロボットを作ろうとする、最良の材料と最高のソフトウェアアーキテクチャを見つけるための長いプロセスの1ステップとなります。
「カミロボ」チームメンバー
小瀬 亮太 | 准教授 | 農学研究院 環境資源物質科学部門 |
加用 千裕 | 准教授 | 農学研究院 自然環境保全学部門 |
VENTURE Gentiane | 教授 | グローバルイノベーション研究院 |
田川 泰敬 | 教授 | 工学研究院 先端機械システム部門 |
花崎 逸雄 | 准教授 | 工学研究院 先端機械システム部門 |